私が最後に泣いたのは先週の月曜日、夕方の新宿御苑で、だった。
光がとても美しくて、やわらかな風と芝生の感触が心地よくて、その空間まるごととても愛しかった。日が暮れてしまうのが、時間が過ぎてしまうことが、本当にとても名残惜しかった。
私はよく涙をほろほろと流す。
とても幸せなものを見たとき、美しいものを見たとき、こころが揺さぶられたり、震えたりするとき。歩いていても、電車の中でも、仕事中でも。時々こっそりと。
年々その数が増えていっているのは、生きてきた中で、”永遠”というものはないのだとはっきり悟ったからと、だんだんと確実に自分が死に向かっているのだということが分かっているからだと思う。
決して”悲しい”というネガティブな感情の時だけではない。
そうしてそれは私にとって悪いことではなく、むしろとてもよい傾向なのだということは言える、と最近思う。