今、好きなことをしていたい

 

欲望や野望という言葉は、自分自身全く似合わないなと思うのだけれど、

若い時の一時期、自分にもそれがあったことをつい最近 思い出した。

それは10年前、19歳の春のこと。私はただただ日本を出ることだけを考えていて、そうして大学に通う傍ら、がむしゃらに働いて資金を貯めて、日本を出たのだった。そうして何度も旅に出た。その頃、私が見ていたのは、ほんの少し先の未来のこと。お金を貯めれさえすれば、自分はどこへだって行けると思っていた。

歳を重ねた今はどうなのだろうか。

お金のこと、体のこと、時間のこと、そしてこの先10年よりももっと先の現実的な未来のことを考えて、少しずつ諦めることも増えてきたかもしれない。

それでも、きっと、やっぱり、私はまた旅に出るのだろう。

その欲が尽きることはないのだと思う。

今の自分も未来の自分も同じ一直線上にいるのだから、未来の自分がどうにかしてくれるだろう、なんてことを思ったり。

だから私は今、好きなことをしていたい。