今日で私が生まれてから、9521日目だという。
まだ10000日にも満たない。たくさん生きてきたようで、それほどでもない。
命は永遠にあるわけではない、と分かっていながらも、幼い頃はこの先の長い人生に関してを考えてはうんざりとしていた。それでも、そうしてあれよあれよという間に日々が過ぎていく。実際に、過ぎていった。
それなのに、あと何日生きることが出来るのかも分からない。それは、誰にも分からない。そう考えると、本当に人生は短い。
日々刻々と時間は刻まれている。一秒、一分、一時間。
こうして文章を書いている間も、もちろん。
日曜日の日のあたる時間、そよそよとした風が髪をさらさらと撫でる瞬間も、花が揺れているのを見てやわらかな気持ちになる瞬間も、川が光に反射してキラキラと光って、それから魚が跳ねてあっと驚くその瞬間も。
世界がとても美しいと思うと同時に、このほんの一瞬のできごとは、本当にその時にしか味わえないものだと思うと胸がぎゅっとなる。そうしていつも涙する。とても苦しくなる。
だから丁寧に生きたくなる。
そうすることが救いなのだと思う。きっと。