a 13 year old girl

  会社へ向かう電車の中で、私は13歳の頃の自分を思い出そうとしていた。 けれども思い出そうとすればするほど、今の自分とはかけ離れた遠い存在のように思えてしまった。そして、ただただ全てに関して脆いなと思った。 きっとそう思うのは、私はもう13歳の少女ではないからなのかもしれない。 何故思い出そうかと思ったかと...

去年の5月、今年の5月

  去年の4月末、たった10ヶ月だけ勤めた会社を契約満了という形で退社をした。 思っていたよりも自分には体力がなくて、社会の一員となることに本当に向かない性格なのだということをはっきりと思い知った。 ちょうど庭で育てているジャスミンが花開いて香る頃だった。 その後の3ヶ月半は、ぶらぶらと好きなことをしていた。...